公演前日、エンタメを

前文

今回私は、初めて公演の運営側 - 広報として、配信・チケット・広報施策に関わりました。6月末の繁忙期を終えてから、約3カ月弱、ダンスの練習よりも恐らく長い時間を費やして、公演に携わってきました。

実際に裏側を覗き、また自身も社会人歴を積み重ねたことで、今回、どれだけの大人が、たかがいち大学のサークルの公演にも関わらず、関わって下さっているのか、を、実感させられました。

袖幕の幸せ

出演者として、スタッフとして、ステージに携わる度に、幸せを感じる時間。それは、実は、自分の出演していない曲を袖幕に立って、見ている時だったりします。

客席から見るのと違い、ステージ全体は見れません。

だけど、出演前の緊張・不安・集中の面持ち、光と音楽を浴び、ステージ上のオーラを纏って踊る後ろ姿、疲労と少しの悔しさと大きな達成感を背負って捌けてくる姿。

出演前・出演中・出演後の生の感覚を味わえるのは、出演者若しくはスタッフとして関わるものの特権です。これが私は好きでたまらない。

だからROTで沼落ちするし、舞台裏が好きだし、その一部であるパフォーマンスが大好き。

勿論、迫力の音楽、眩しい照明、暗い客席、練習で疲労した身体、全ての感覚と要素が、ステージという空間に溶け合う、もの凄い集中力こそ麻薬だし、

楽屋で舞台メイク・衣装を身に纏い、華やかな装いで仲間と写真を撮るのも最高に幸せだけどね。笑

話を戻して (笑)。今日も衣装・舞台メイクを纏った出演者が、迫力の音楽と美しい照明により、士気を纏ってステージ上へ駆け出していく姿に、とても幸せを感じながら眺めていました。

ステージは、熱意と想いと経験と

素晴らしい音響、照明、袖幕の幸福感に、今朝見た沢山のスタッフさんの姿が重なり、今まで感じたことのない気持ちになりました。

今回ジャズダンスの舞台では、初めて運営陣として小屋入りをしたことで、今までなんとなく想像していた何倍ものスタッフさんが、出演者が来る何時間も前から、ありとあらゆる準備をしてくださるのを目の当たりにしました。

事前の打ち合わせでお話しさせていただいた配信スタッフさんは、私より3個上、元々ダンサーを目指していたが、ダンスだけでは食っていけないので、裏方も始められた、という方でした。

最近ダンスの公演、ご自身は出演されていらっしゃるんですか?そう聞くと、仕事がダンス公演の配信だと、自分の出演する公演の本番と、(ダンス公演は多いシーズンがあるので) 仕事の日が重なってしまって、なかなか出演できないんだと、仰ってました。

元々出演者としては、今回公演の運営に関わることで、別にお給料をもらえるわけでもないし、引継ぎがある訳でもない、組織がある訳でも無い中、出演者自身が役を買って出て、公演が成立している事を嫌という程認識しました。

そしてそんな中でも公演当日が迎えられるのは、偏に寝食惜しまずに公演を成功させるために働く熱意と、引継ぎという形式ばったものではない、想いと文化の継承、があってこそのものだと、胸を熱くしていました。

だけど、今日、袖幕に立って音と光の溢れるステージを眺めながら、経験と熱意と想いで回っているのは、出演団体だけでなく、舞台監督さん、音響さん、照明さん、カメラマンさん、全てのスタッフの方々も同じなのだと、痛感させられました。

利益や生活を優先したら、絶対出来上がらない。想いと熱意と経験こそが生み出すものが、エンターテイメントだと思った。熱いものが無いと出来ない奇跡なんだ、だから私はエンターテイメントが好きなんだなって。

好きだから楽しい。楽しいから好き。

一時期エンタメ業界への転職を本気で考えていた時に、その業界で働くサークルの後輩に言われたことがあります。キツイ、辛いけど、それよりも何よりも、大好きなものに携われていることが幸せ、と。

確かに今回、仕事と公演の運営と練習と、そしてトラジャの供給と。なかなか体力的にしんどいものがあった。公演の運営は定時がある訳ではないので、何時でもいつでも話すし、昨夏秋に私が病んだ職場環境にさえも似ているな、とさえも思った。

だけど、楽しかった。昨夏、昨秋の時は、新進疲弊して、トラジャを見る事さえままならなくて、生きている意味が無い、と倒れてしまったのだが、大好きなものを、大好きで尊敬する先輩と作り上げるのは、本当に楽しかった。

Special Thanks to 先輩

今回、なんて言わない。私がミュージカルを好きになった時から、今回の運営までずーーーっと横にいてくれる先輩がいる。2人でいると、ミニマム4時間話してしまう。

そんな先輩は話過ぎて、布教が功を奏して、今は玉森担兼スノ担ですが、1個上の代の幹事長でもあります。ステージの道を本気で目指してきた人で、このブログの対話相手でもある。

mofumofum.hatenablog.jp

そんな方が今回は職業上、映像出演で、当日は受付をしてくれる。

私の大好きな美しい先輩が舞う映像、こちらの曲で見られるので、是非ご覧あれ。大好きで自慢の先輩です。

 
 
 
 
 
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何故運営に携わろうとしたのか 

 - それはお恥ずかしながら、Travis Japanあっての事でした。

今回公演をご視聴いただく方の多くがご存じの通り、昨秋私は仕事の人間関係により心身を崩し、休職。そこから完全に元気になるまでの1年間弱、心の支えはTravis Japanと、トラジャ担でした。

本当にあの時は、オンライン/オフライン/佳境を過ぎた時、形は人それぞれ違いますが、救ってくれてありがとう。

完全に元気になるまでの間、今の仕事で頑張れる自信が無く、一時期本気でエンタメ業界へ飛び込もうと悩んでいました。でも、飛び込む勇気もなく、ひとまず出来る事をやってみよう。

そう思って手を出したのが、公演運営でした。